ガラス光学素子

高精度ガラス光学部品

樹脂製のレンズ・光学部品はその形状自由度や軽さ、優れた量産性等の特徴をいかし、今では様々な分野で使用されています。しかし、レーザ加工機のような非常に高い光パワー密度となる領域や、樹脂が苦手とする紫外線用光学素子、厳しい耐環境性を求められる光学系では、物理的、化学的に安定したガラスの光学素子が不可欠です。
ナルックスは樹脂光学素子では対応できない光学分野向けに、高精度ガラス成形によるガラス光学素子の量産も行っています。用途に応じた材料の選定や、樹脂光学素子とガラス光学素子の組み合わせなど、お客様の要望に応じて、最適な提案をさせて頂きます。

ガラス光学素子の特徴

  • 熱膨張係数が小さく、温度変動が小さい
  • 耐熱温度、耐エネルギー密度、耐候性、耐薬品性が高い
  • 屈折率、分散のバリエーションが広い
  • 吸水率、光弾性定数が小さい
  • 広い透過波長帯域(近紫外~近赤外)

製品例

ガラスシリンドリカルレンズ、シリンドリカルレンズアレイ

シリンドリカルレンズは一方向に対してのみ屈折力を持った、円筒(シリンダー)面で構成されたレンズです。 ファイバーレーザー加工機、LiDARセンサー、光通信など、幅広い分野で使用されています。

ナルックスの非球面シリンドリカルレンズの特徴

高精度でばらつきが少なく、量産性に優れたナルックス独自のガラスシリンドリカルレンズの製造方法を確立。 月産100万個を越える量産にも対応致します*。
耐熱性、耐環境性、耐光性に優れるガラス製のため、信頼性が求められる用途や、温度環境の厳しい用途にも最適です。
従来の製法では大量生産の難しかった非球面ガラスシリンドリカルレンズのほか、 メニスカスレンズ、クロスシリンドリカルレンズ、シリンドリカルレンズアレイも得意としております。
ご要望をお伺いし、案件ごとに最適化した設計提案を行う事もナルックスの特徴です。光学仕様やレンズ生産の制約だけでなく、お客様のモノづくりまで考慮した最適化提案を致します。お気軽にお問い合わせください。

*生産キャパシティは仕様に依存します。詳細はお問い合わせください。

設計仕様例
仕様 範囲
NA <0.5
焦点距離 EFL >0.15 mm
材質 各種成形用ガラス (屈折率約1.5~1.8)
レンズ長さ 1 ~ 20 mm
面形状 球面、非球面
レンズ形状 平凸、平凹、両凸、両凹、メニスカス、クロスシリンドリカル、レンズアレイ
ARコート 790 ~ 990 nm、UV帯 通信波長帯など

上記仕様例以外のご要望に関しても、お気軽にご相談ください。

用途例

レーザー加工機

ナルックスのシリンドリカルレンズは、ハイパワーレーザーダイオードのコリメートレンズ(FACおよびSAC)として10年以上の歴史があります。 ファイバーへの集光用途では非球面化による収差補正により、カップリング効率が改善。 レーザーダイオードバーの集光性能を大幅に改善するビームツイスターも非球面シリンドリカルレンズの一種です。

レーザラインジェネレータ

非球面シリンドリカルレンズにて一方向にのみビームを引き延ばし、ライン状の光を照射します。使用する光源の仕様にあわせてシリンドリカルレンズの面形状を最適化することで、照度分布を制御。輝度(光強度)均一性の高いレーザラインが得られます。また、輝度均一だけでなく、ライン外側の輝度度を上げるなど、所望のライン輝度分布に対応します。光切断法による段差、形状測定や各種加工時のガイドラインなど、高品質なレーザライン光源が要求される用途に最適です。

LiDAR

自動車の高度自動運転システムや産業機器の空間センサーとして使用されているLiDAR(Light Detection and Ranging)でもガラスシリンドリカルレンズが使用されています。投光系のビームコリメート、ライン状ビームの整形だけでなく、受光系で使用されるラインセンサのカバーガラスをシリンドリカルレンズアレイとすることで、感度向上に貢献します。
その他、光通信、医療、産業機器など信頼性、耐熱性、耐光性を求められる多くの用途に使用されています。

ガラス非球面レンズ、レンズアレイ

レーザビームのコリメート、集光や光ファイバカップリング向けの小型非球面レンズです。外形は丸形状以外にも四角形状も対応。外形精度、位置精度に優れ、小型の角型非球面レンズは光学モジュールの小型化に最適です。ガラス製マイクロレンズアレイのレンズ間距離(レンズピッチ)は保証値として誤差0.1μm以下の精度を達成しています。 産業用のレーザー光学系や、基幹系の光通信等、高い信頼性、耐熱性が求められる用途にご利用ください。
紫外線への耐性も高いため、UV-LED(365nm~)用途にも適しています。
その他、光通信、医療、産業機器など多くの用途に使用されています。

設計仕様例
仕様 範囲
NA <0.8
材質 各種成形用ガラス (屈折率約1.5~1.8)
外形サイズ 1 ~ 20 mm、φ3~30㎜
面形状 球面、非球面
レンズ形状 平凸、平凹、両凸、両凹、レンズアレイ
ARコート 790 ~ 990 nm、UV帯 通信波長帯など

仕様外のご要望に関しても、お気軽にご相談ください。

用途例
  • 光通信用光学系
  • UV-LEDを用いた照明光学系
  • レーザダイオードのコリメート
  • ハイパワーレーザの集光

高品質FACレンズ

ファーストアクシスコリメーターレンズ(FAC)は、発散角が大きなレーザダイオードの速軸(Fast Axis)コリメートに最適な高NAを有する小型の非球面シリンドリカルレンズです。
加工機用ファイバーレーザの励起モジュールをはじめ、産業分野、光通信、生体分野など様々な業界で採用されています。カスタム対応のほか、数多くの標準品をラインナップ。銅を中心とした金属の吸収率が高い事で注目されている、青色レーザーにも対応致します。
仕様、標準品ラインナップや在庫状況に関してはお気軽にお問い合わせください。
FISBAは、FACのサプライヤであり、スイスの自社工場にて一貫生産を行っています。 ナルックスはパートナー企業であるFISBA社製品の販売、品質保証およびサポートを行います。

主な仕様
焦点距離 EFL 150 - 1700µm
材料 高屈折ガラスで n > 1.8
反射防止コート 430 - 1550nm
長さ 2 - 20mm
FISBA社製FACの特徴
  • 多彩な標準品ラインナップ
  • 試作から量産まで迅速な対応
  • カスタムコーティング対応
用途例
  • レーザダイオードシステム
  • ファイバレーザーの励起光源
  • ディスクレーザの励起光源
  • 固体レーザーの励起光源
  • Lidarシステム

ボトムタブ付きFAC

FACは焦点距離が短く、大きなNAを有する光学素子のため、組立精度はサブミクロンレベルの高い位置合わせ精度が必要となります。
しかし、同時に非常に小さな光学素子であるため、ハンドリングや接着が難しく、取り扱いには高い技術が要求されます。
FISBA社ではハンドリングや接着の難易度軽減のため、オプションとしてFACに「タブ」を付与することも可能です。タブとFACは高精度(±2μm)で位置決めされ、接着剤の不要な個所への染み出しを防ぐ構造(Glue Stop)の付加も可能です。
また、タブはFACのソリ(Smile)を抑制・制御することも可能です。

主な仕様
焦点距離 EFL 200 - 1700µm
長さ 5mm以上
接着剤止め(Glue Stop) 対応可能
FISBA社製FACの特徴
  • タブを付与することでハンドリングが容易になります。
  • FACのソリ(Smile)を軽減します。
  • タブとFACの段差は個別に測定されたFACのBFLに併せて調整可能です。
  • 接着剤の厚みばらつきを抑えます。
  • 接着剤止め(Glue Stop)対応可能

※本商品は弊社のアライアンス先であるFISBA社製の商品です。